泣くという行為はカタルシスに通ずる。泣くことによる精神の浄化作用は、怒りや笑いより強いという。あえて泣ける映画や本を求めて涙にくれるのも、我知らず閉塞感を払拭して心の開放を求めようとしているからか。
映画監督の山本晋也氏が、
某誌で『泣ける名画DVD図鑑』として、20本(邦画、洋画10本ずつ)の感動映画を紹介していた。かつて『未亡人シリーズ』などコミカルなピンク映画を製作して人気を博した山本監督だが、最近では評論家やコメンテータとして活躍している。風俗やサブカルチャーに造詣が深く、独特の価値観を持つ風にも見えるが、泣ける映画の選定は、至極オーソドックスと映る。
洋の東西を問わず、戦争に翻弄された人々の悲劇を訴えた作品は涙を誘ってやまないが、戦争世代の山本監督も、まずは『ふたりの女』、『ひまわり』、『火垂るの墓』、『禁じられた遊び』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『二十四の瞳』等、戦争をテーマとした映画を多く挙げている。個人的にはこの中でも、『二十四の瞳』ほどこれでもかと泣かせる作品もないと思える。瀬戸内の海辺の叙情豊かな日本的風景をバックに、大石先生の教え子達に対する深い愛情、不幸な時代の最中、次々起こる哀切な出来事が狂おしいほど切ない。
他に家族愛、夫婦愛に心温まる映画、人生や老年の哀感漂うもの、悲恋の涙や勇気づけられる涙など、流す涙のありようも異なる感動映画がリストアップされている。そして、「涙する、泣くって、ヒトだけの幸せ。 "泣ける映画"は素晴らしい。」と山本監督は語っている。
Posted: 25 June 2009
山本監督が薦める泣ける映画20本
『ふたりの女』 (1960・イタリア) 『ひまわり』 (1970・イタリア) 『禁じられた遊び』 (1952・フランス) 『運動靴と赤い金魚』 (1997・イラン) 『ニュー・シネマ・パラダイス』 (1989・イタリア・フランス) 『初恋のきた道』 (2000・アメリカ・中国) 『素晴らしき哉、人生』 (1946・アメリカ) 『ライムライト』 (1952・アメリカ) 『エデンの東』 (1955・アメリカ) 『ライフ・イズ・ビューティフル』 (1998・イタリア) 『東京物語』 (1953・日本) 『火垂るの墓』 (1988・日本) 『野菊の如き君なりき』 (1955・日本) 『ぐるりのこと』 (2008・日本) 『おくりびと』 (2008・日本) 『サード』 (1978・日本) 『にあんちゃん』 (1959・日本) 『愛と死をみつめて』 (1964・日本) 『二十四の瞳』 (1954・日本) 『たそがれ清兵衛』 (2002・日本)
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映画監督の山本晋也氏が選定した「泣ける洋画・邦画名作20選」をリストアップしています。タイトルをクリックすると動画が再生されます。


